美術館の厳格な温湿度管理を実現

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芙蓉リースは、アズビル株式会社と共同事業で、東京藝術大学大学美術館に「ESCOサービス」※1を提供し、美術品保護と大幅な省エネルギーの双方の実現に貢献しました。

1999年に設立された同美術館には、国宝や重要文化財を含む貴重な美術品が多数収蔵されています。デリケートな美術品の保管にあたっては、収蔵庫の温湿度を常に適切に保つ必要がありますが、2012年頃から熱源設備の老朽化の兆候が見られ、設備更新が検討されていました。 美術館のある上野キャンパスは、東京都の環境保護条例で指定された大規模事業所としてCO2排出量の削減が義務づけられており、同キャンパス全体のエネルギーの約3分の1を消費していた美術館の省エネも課題でした。

同美術館のESCO事業者公募に対し、芙蓉リースとアズビル株式会社は、老朽化した熱源設備の単純更新にとどまらず、BEMS※2の導入や空調制御などの各種省エネメニューに経済産業省の補助金を活用したファイナンスプランを付加させたワンストップサービスを提案。これらによってエネルギー使用量を直近3年間平均の46.2%に削減するという計画が評価され、選定されました。

新設備による運用は2015年4月から始まりました。運用の結果、収蔵庫は温度22℃、湿度55%と美術品の保護に最適な状態を維持しつつ、2015年度のエネルギー使用量の削減率は、計画を上回る55.3%を達成。CO2排出量も都の条例が定める削減義務を超える成果が出ています。

※1 ESCO(Energy Service Company)とは
ESCOは、省エネに関する提案や設備導入、資金調達など包括的なサービスを提供するものです。お客様はサービスを利用することで削減されたコストからESCO事業者に費用を支払うため、追加費用を負担せずに省エネを実現でき、将来的な経費の削減にもつながります。
※2 BEMS(Building and Energy Management System)
室内環境とエネルギー消費の最適化を図るためのビル管理システム。

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真空式温水発生機

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高効率熱源機

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Customer's VOICE 国立大学法人 東京芸術大学 「文化財保護と環境負荷低減という課題の解決につながる提案を評価しています」

公募時点では、省エネ改修工事が貴重な文化財に影響を与えないか多少の不安がありましたが、改修によって大きな省エネ効果を上げながら、温湿度は高いレベルで安定しており、不安は見事に払拭されました。大学美術館は文化庁の公開承認施設の認定を受けており、認定更新の監査では収蔵庫の温湿度管理は「ほぼ完璧」と高く評価されました。

また、従前は夜間・休日のトラブル対応に難渋していましたが、ESCO事業者の遠隔監視サービスを導入したことで、24時間監視が可能になり、トラブル発生時にも迅速に対応してもらえるので、収蔵品の安心・安全な管理と保守費の抑制にもつながっています。

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施設課
(左から)
設備係 係員 大沼 邦成 様
設備係 専門員 佐藤 久志 様
施設企画係 主任 藤井 基城 様

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