新たなソリューション提供により
働き方改革支援と企業の持続的成長
に貢献する
BPOサービス推進部 次長 川﨑 雄二
BPOサービス推進部 担当課長 平岡 あゆみ
NOC アウトソーシング&コンサルティング株式会社
経理ソリューション部 宮下 節子

「各種法令・制度に対応しなくては…」「働き方改革を進めたいが人材が不足…」「紙の請求書受取や押印作業のためテレワークができない…」。こうした経理部門の課題解決の手段の1つが、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、業務の「フルアウトソース」だ。
芙蓉総合リースは、連結子会社であるNOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社(以下、NOC)と、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と共創し、経理業務のフルアウトソースを実現する「経理・請求書トータルソリューション」を開発した。

ペーパーレス化の推進、各種法令・制度対応による請求書電子化ニーズの高まり

2022年1月の電子帳簿保存法改正、2023年10月のインボイス制度導入と、請求書業務に影響する2つのイベントにより、経理部門はその対応に追われている。また、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、テレワークを導入する企業は多いが、電子化が進まずテレワークが進んでいない経理部門は多いという。

紙で運用されていた文書・資料の電子化や、業務効率の改善、コスト削減のためシステムの導入を検討する企業も多いのではないだろうか。しかし、単にシステムを導入するだけでは解決につながらないケースが多い。

「多くの企業様から『システムは導入したが、思ったほど効率化が図れていない』『請求書のスキャンなど、営業担当者の負担が残っている』といったお悩みを伺います。従来の業務フローを変えずにそのままシステムで代用しようとしても、効果は十分に得られません。システム導入に併せて、その効果を最大限引き出すための役割分担や権限、手順を含めた業務プロセスの見直しをご提案しています」(宮下)

紙請求書は、開封・スキャンに加えて、仕訳作成や請求データ入力といった手作業を伴う。書類に不備があった場合は、顧客に問い合わせて確認する必要もある。こういった作業が残り続ける限り、経理業務の効率化やテレワークの実現は難しい。こうした問題に対して、芙蓉総合リースは、システムとアウトソーシングの長所を組み合わせた、革新的なサービスを打ち出した。

「経理・請求書トータルソリューション」で経理部門の完全テレワーク化を支援

NTT Comが提供するクラウド型請求書電子化支援サービス「BConnection デジタルトレード」と、30年1000社の実績を誇るNOCのBPOサービスをパッケージ化した新サービス、それが「経理・請求書トータルソリューション」だ。

紙請求書業務に付帯する開封・スキャンや手入力によるデータ化、仕訳や会計システムへの投入・入力などの業務を、丸ごと実績豊富なプロに任せることができる。すべての請求書データはシステム上で確認・承認できる上、電子請求書の発行も可能だ。この「経理・請求書トータルソリューション」なら、経理部門における一連の業務をフルアウトソースできる。もちろん、先に挙げた電子帳簿保存法改正、インボイス制度にも対応している。

「コロナ禍で起こりうる出勤停止、急な退職や中長期的な人材育成など、企業は事業継続のリスクに備える必要があります。外部の専門家に任せることで、こうしたリスクを内在させずに、機能強化にもつながるフルアウトソースをご提案します。捻出した時間を自社のコア業務(生産性の高い業務など)に振り向けていただくことが、私たちの使命であり喜びです」(平岡)

なお試算によると、月1,000枚の請求書を処理している会社では、年間約4200時間、時給2,000円換算で約850万円のコスト削減効果があるという。加えて、業務効率化や紙代・郵送費などの間接コスト削減などの効果も見込める。トータルで任せられるため、テレワーク100%の実現も近づくだろう。

今後もお客様の課題を解決するサービスを開発していく

今回は請求書や経理部門にクローズアップしたソリューションを取り上げたが、お客様の社内にはシステム導入だけではカバーできない業務が多く存在する。こうした部分的なシステム化では、コスト削減や業務効率化など享受できる効果も限定的だ。そのため、今後のビジネスシーンでは、業務を一括で外部委託する「フルアウトソース」を検討する企業が増えるだろうと、芙蓉総合リースは考えている。

「今後も企業のニーズに合わせ、他社とのアライアンスも積極的に展開する方針で、人事・給与や総務を始め、さまざまな分野で新サービスを提供していく予定です。経理や人事などの間接部門は企業にとって必要不可欠。そのような重要な業務を受け持つことは、お客様にとって必要不可欠な存在になることだと思います。そしてその積み重ねにより、いずれは、社会にとってもそうした存在になりたいと考えています」(川崎)

これからも、芙蓉総合リースの提供するBPOサービスに注目したい。

  • 所属、肩書は取材時点