CSV1:エネルギー・環境

自社とお客様の脱炭素化を推進し、気候変動問題の解決に貢献する 専務取締役 細井 聡一 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 13.気候変動に具体的な対策を
  • 所属、肩書は2021年8月時点

気候変動問題に対する芙蓉リースグループの取り組み

2015年のパリ協定採択以降、世界中で脱炭素化への取り組みが進められており、昨年10月には日本においても「2050年までにCO2排出実質ゼロ」を目指す方針が明確に打ち出されました。今後も気候変動対策はますます加速していくものと思われます。

芙蓉リースグループは、まず自らが温室効果ガス削減に向けて主体的に取り組みを行う必要があると考え、2018年に国内の総合リース会社として初めて「RE100」に参加しました。RE100は、事業活動で消費する電力を全て再生可能エネルギーに転換することを目指す国際的なイニシアチブです。当社グループでは参加以降、「2050年までに再生可能エネルギーの使用率100%、2030年までに同50%」の目標を掲げてきましたが、この度2030年までのRE100達成、そして同じく2030年までのカーボンニュートラル実現を目指すことにいたしました。

これまで、当社グループのほとんどの拠点がテナントであり、自ら電力会社と交渉できないことが再エネ化達成に向けた大きな障壁となっていましたが、本社ビルにおいてビルオーナーである住友不動産株式会社とともに、テナント企業も再エネを活用できる新たなスキームを構築しました。2021年4月より当社グループが同ビルで使用する全ての電力を再生可能エネルギーに切り替えるなど、再生可能エネルギーの使用率向上に向けた取り組みを推進しています。

さらに、2019年には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」にも賛同を表明し、気候変動が当社グループの財務面に与える影響の分析及び情報開示に向けた準備も進めています。

社会とお客様の脱炭素化実現に向けて

広範な事業領域や顧客基盤を有する当社グループにとって、ビジネスを通じて社会全体の脱炭素化に貢献することが重要な課題と考え、「再生可能エネルギー発電事業」「再生可能エネルギー関連インフラの普及推進」「再生可能エネルギー関連技術への投資、事業化・商業化のサポート」の3つを柱とした取り組みを積極的に推進しています。

再生可能エネルギー転換に向けた取り組みの全体像 「RE100」への参加/再エネ転換を推進 1.電力再エネ化 グループ消費電力を100%再エネ化 目標 2024年:50% 2030年:100% 2.再エネビジネス ビジネスを通じた脱炭素社会推進への貢献(3つの柱) 再エネ発電事業 再エネ発電所開発による地域への貢献 再エネ関連インフラの普及推進 広範な顧客基盤を通じた再エネ関連インフラの普及推進 再エネ関連技術への投資、事業化・商業化のサポート 新たなビジネス機会創出のため出資や業務提携アプローチを模索

1. 再生可能エネルギー発電事業

当社グループでは2012年より再生可能エネルギー発電事業を開始し、約8万5千世帯の年間消費電力に相当する再生可能エネルギーを地域社会に供給しています。さらに、2020年度は国内の風力発電事業や、米国と台湾における再生可能エネルギー発電プロジェクトに参画したことで、出資持分も含めたグループ全体の発電容量は283MW-dcに拡大しました。今後もアライアンス先との共同開発や、共同投資による海外展開、太陽光セカンダリ-案件※1等の取得を通じ、事業拡大を進めていきます。

2. 再生可能エネルギー関連インフラの普及推進

ファイナンスを通じて脱炭素化に取り組む企業や団体の皆様をサポートするため、「芙蓉 再エネ100宣言・サポートプログラム」「芙蓉 ゼロカーボンシティ・サポートプログラム」という2つのプログラムを提供しています。

2019年に開始した「芙蓉 再エネ100宣言・サポートプログラム」は、将来的な100%再生可能エネルギー化を宣言したRE100参加企業及び再エネ100宣言 RE Action※2参加企業・団体を対象とした優遇ファイナンスプログラムで、当社がグリーンボンドにより調達した資金を原資とし、再生可能エネルギー設備や省エネルギー機器の導入促進を狙いとしています。

また、2020年に新たに開始した「芙蓉 ゼロカーボンシティ・サポートプログラム」は、全ての企業や団体、自治体等を対象とする寄付金型プログラムです。ゼロカーボンシティ※3を宣言した自治体エリア内で脱炭素化に資する設備・機器を導入されるお客様とともに、リース契約額の0.2%相当額※4を、ゼロカーボンシティの推進に貢献する団体に寄付する取り組みです。多くの地域金融機関と連携し、首都圏のみならず日本全国で推進しており、開始後半年間で100社超のお客様にお申込みをいただいています。

ESG投資家→グリーンボンド→芙蓉 再エネ100宣言・サポートプログラム→①大企業②中堅・中小企業、団体③「ゼロカーボンシティ」エリア内の企業・団体 ESG投資家→グリーンボンド→芙蓉 ゼロカーボンシティ・サポートプログラム→[契約額の一部を寄付]財団法人、社団法人、NPO等もしくは①大企業②中堅・中小企業、団体③「ゼロカーボンシティ」エリア内の企業・団体

3. 再生可能エネルギー関連技術への投資、事業化・商業化のサポート

再生可能エネルギー関連の先端技術を持つベンチャー企業に対して積極的に出資や業務提携を行い、その事業化・商業化をサポートしています。2018年度には、次世代蓄エネルギーシステムの開発・製造を行うエクセルギー・パワー・システムズ株式会社、及び先進的な蓄電池の制御技術を活用したバッテリーマネジメントシステムを提供するNExT-e Solutions株式会社と資本業務提携を行い、2019年度には太陽光発電設備の保守管理IoTプラットフォームを開発するヒラソル・エナジー株式会社と資本業務提携を行いました。

さらに2020年度には、世界初となる「オンサイトアンモニア生産システム」の開発・商業化を進めるつばめBHB株式会社と資本業務協定を締結しました。アンモニアは近年では燃焼時にCO2を排出しない次世代エネルギーとして、また水素の運搬・貯蔵を容易にするエネルギーキャリア※5としても注目されており、芙蓉リースグループは同社の事業展開をサポートすることで脱炭素社会への貢献を目指します。

今後もベンチャー企業へのサポートを通じて、再生可能エネルギーの普及推進と新たなビジネス機会の創出を図っていきます。

VOICE

お客様への脱炭素サポートツールとして、PPA※6によるグリーン電力供給サービスを展開しています。今後は遊休地等を活用し、お客様の電力需要先へ直接グリーン電力を提供する「オフサイト PPA」の取り組みを進めていきます。さらに、脱炭素化に向けた動きはグローバルで加速していることから、北米・アジア・欧州を中心に、再生可能エネルギー発電事業や電力インフラビジネスの海外展開にも積極的に取り組んでまいります。

今後も持続可能な社会の構築に向け、自らの再生可能エネルギー化を推進するとともに、エネルギー・環境分野においてグリーンエネルギーの普及に貢献する様々なビジネスを構築し、お客様の脱炭素経営をサポートいたします。

執行役員 エネルギー・環境営業部長
佐々木 幹
(所属、肩書は2021年8月時点)

  • ※1
    太陽光セカンダリー案件:太陽光発電において、すでに稼働している発電所や売電の権利を取引するビジネスを指す。
  • ※2
    再エネ100宣言 RE Action:2019年10月に設立。RE100の対象とならない中小規模の企業・団体や自治体を対象に、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーに転換することを宣言するイニシアチブ。
  • ※3
    ゼロカーボンシティ「:2050年までに温室効果ガス又は二酸化炭素の排出量を実質ゼロ」にすることを目指す旨を、首長自らが又は自治体として公表した地方自治体のこと。
  • ※4
    プログラムの契約額から0.1%を拠出し、芙蓉リースが自己資金で0.1%相当額を上乗せして寄付を行う。
  • ※5
    エネルギーキャリア:水素を輸送・貯蔵が容易な状態や物質に変えたものを指す。
  • ※6
    PPA:Power Purchase Agreement (電力購入契約)の略。PPA事業者が電力需要家の敷地に太陽光発電設備を無償で設置し、運用・保守を行う。発電した電力は電力需要家が購入する。電力需要家にとって初期投資が不要で、サステナブルに環境対策を行える利点がある。