CSV5:医療・福祉

幅広いソリューションをワンストップで提供し、医療機関・介護事業者の課題解決に貢献する 3.すべての人に健康と福祉を

医療機関や介護事業者の抱える経営課題と芙蓉リースグループの取り組み

団塊世代の全てが75歳以上となる2025年を間近に控え、後期高齢者に向けた医療や介護サービスの需要が高まっています。その一方で、医師、看護師などの医療従事者や介護スタッフの人材確保、働き方改革への取り組みや新型コロナウイルス感染症拡大への対応など、医療機関や介護事業者を取り巻く環境は厳しさを増しています。さらに今後、厚生労働省が提唱する地域医療構想※1に伴う病床機能の転換や、介護事業者の合従連衡の動きが加速することが予想されます。

このような状況の下、医療機関や介護事業者においては安定的な人材確保や働き方改革を実現するために、ICT化の推進やBPOサービスの活用などによる経営合理化や業務効率化にスピーディに取り組む必要があります。また、福祉医療機構※2等による制度融資で一息ついた後の資金・設備の効果的な調達に対するニーズも徐々に顕在化しています。

芙蓉リースグループは、医療・福祉を戦略分野の一つに位置付け、医療機関・介護事業者等に対するリース・ファイナンス、診療・介護報酬債権のファクタリングなどのファイナンスサービスの提供や、コンサルティング機能の獲得・強化に取り組んでいます。アライアンス企業との連携・協業や当社グループのヘルスケア関連サービスの活用などにより、お客様が抱える様々な経営課題に対してワンストップで対応することを戦略の柱としています。

  • ※1
    地域医療構想:2025年における医療ニーズを推計し、それに対応する医療体制をつくるため、地域の関係者が協力して医療機関の役割分担や連携の仕組みを構築する取り組みです。
  • ※2
    福祉医療機構: 福祉の増進と医療の普及向上を目的として設立された独立行政法人であり、社会福祉施設及び医療関係施設等の整備に対する貸付事業等を行っています。

医療・福祉分野におけるグループ機能の融合と「芙蓉リースプラットフォーム構想」の拡充

当社グループでは、2019年4月に設置した「ヘルスケア・アドバイザリー部」が有する医療分野の専門的な知見や人的ネットワークを活用し、地域医療の中核を担う医療機関の経営層に向けた営業活動を強化しています。経営層へのアプローチを積極的に行うことで、各医療機関の具体的なニーズを把握し課題解決に向けた提案に活かすとともに、新たなサービスの開発や事業領域の拡大にも活かしています。 また、グループ各社が単独で、あるいはアライアンス企業と連携して、提供可能なサービスをお客様のニーズに合わせて組み合わせ、幅広いソリューションをワンストップで提供する「芙蓉リースプラットフォーム構想」の拡充に取り組んでいます。

当社グループが提供するサービスは医療機器・介護施設等のリース・ファイナンスのほか、アクリーティブが提供する診療・介護報酬債権のファクタリングサービス、FUJITAによる中古医療機器の撤去・再販サービス、シャープファイナンスによる開業資金ローンや診療圏調査などのクリニック向け開業支援サービス、NOCアウトソーシング&コンサルティングによるBPOサービスなど多岐にわたります。さらにアライアンス企業との繋がりを活用し、医療系コンサルティング会社との連携によるRPAを活用した業務改善のコンサルティングや、AIを活用した診療報酬請求に関するコンサルティングサービスも拡充しています。

さらに、プラットフォーム構想の下、医療系ベンチャー企業が開発する先進的な医療機器の普及・浸透にも取り組んでいます。2020年4月にはAIを活用した次世代型の細胞分離システムの研究・開発を行うシンクサイト株式会社と資本業務協定を締結しました。同社をはじめとする医療機器メーカーとの高付加価値のプロダクト開発など、今後も専門性の高いアライアンス企業との連携・協業を推進してプラットフォーム構想のさらなる拡充を図り、お客様の多様なニーズの解決に貢献していきます。

芙蓉リースプラットフォーム構想

新たな事業領域への挑戦

当社グループは、2021年1月に医療・福祉業界に特化したM&A仲介、開業支援、経営コンサルティング、採用・事業開発支援並びにニュース配信などの情報提供サービスを展開する株式会社CBホールディングスと資本業務協定を締結しました。CBグループは設立以来培った医療機関からの信頼とネットワーク並びに幅広いソリューションを通じて、多岐にわたる医療・福祉業界の経営課題を解決に導いています。CBグループと当社グループのノウハウやネットワーク、サービスを融合して事業シナジーの創出を図り、医療・福祉分野における事業領域の拡大を目指します。

また、新たな事業領域として、地域社会における医療・介護機能の持続可能性の向上にも取り組んでいます。医療・介護機能の持続可能性は地域経済の活性化に不可欠な要素であり、その点において地方自治体や医療機関、介護事業者との信頼関係を構築している地域金融機関の果たす役割は大きいと考えています。従来、当社グループでは地域金融機関と連携して、地域の医療機関や介護事業者に対して様々なサービスを提供してきました。例えば、大手介護事業者が提供する介護施設の開業から運営改善までの経営支援サービスメニューの一つとして、当社グループの介護・福祉用具リースや介護報酬債権ファクタリングなどを、地方銀行の取引先である介護事業者に提供しています。現在は地域金融機関との協働をさらに進め、地域の介護事業者の事業運営を資金面で支える枠組みや、医療機関の事業承継・老朽化施設の建替え等に伴う資金ニーズに応える枠組みの構築を進めています。こうした様々な取り組みを通して、地域社会における医療・介護機能の持続可能性の向上に貢献していきます。

VOICE

2021年4月に設置した「ヘルスケアビジネス推進部」が中心となって、当社グループの医療・福祉分野の製品やサービスを一元的に提供可能なグループ共通のWebサイトの構築に着手しました。このWebサイトを医療機関・介護事業者の課題解決に繋がるサービス提供の接点と位置付け、医療機関・介護事業者の事業運営に役立つ情報等を発信し、お客様にとって魅力のあるWebサイトの構築を目指します。

また、中古医療機器の撤去・再販サービスを手掛けるグループ会社のFUJITAにおいて、リース期間が終了し返却された医療機器を解体して再販可能なパーツとマテリアルに分解し、パーツは海外事業者を含む中古機器商社などに、マテリアルは有価物買取業者などに販売する事業をスタートさせました。今後は取り扱いの対象範囲を当社以外のリース終了物件などにも拡大し、医療機器のリサイクルを推進することで、環境負荷の軽減や資源循環型経済に貢献していきます。

執行役員 ヘルスケアビジネス推進部長
大坪 秀行