ダイバーシティ&インクルージョン

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

芙蓉リースグループでは、人材の多様性こそが成長の原動力であり、異なる強み、視点や価値観を持ち寄るからこそ生まれるイノベーションが新たな価値を生み出し、グループの持続的な成長に繋がると考えています。そのために、年齢、性別、国籍、性的指向、性自認、人種、民族、障がい等の有無および採用の形態にかかわらず、グループ社員の一人ひとりが能力を最大限発揮し、専門性を高めていけるよう、誰にとっても働きやすく働きがいのある職場を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいます。
特に女性の活躍については、多様化する市場ニーズへの対応といった背景からも、当社グループにおける経営上の重要課題であると捉え、優秀な人材確保のため女性が従来以上に持てる能力を発揮できる環境づくりに取り組みます。

当社における女性・外国人・中途採用者・男女間賃金格差に係る現状(2023年3月末時点)と目標は、以下のとおりです。

現状 目標
①女性管理職比率 30.9% 35%(2026年度末)
②外国人管理職登用 0名 2名程度(2030年度末)
③中途採用者管理職登用 139名 現状程度
④男女間賃金格差 66.5% -
  • 男女間賃金格差は、正規社員・非正規社員を合わせた全ての社員における男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合です。同一労働に対して支払われる賃金に男女差はなく、雇用区分や資格・年齢の人数構成の差によるものです。

女性社員の活躍推進

女性がこれまで以上に持てる能力を発揮し、活躍できる環境づくりに向けて

女性の活躍については、生産労働人口の減少や市場の多様化するニーズへの対応といった背景から、当社において経営上の重要課題であると捉えています。優秀な人材確保のため、女性が従来以上に持てる能力を発揮し活躍できる環境づくりに向け、女性の活躍推進に向けた施策に取り組んでおります。2020年度より女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画において、女性社員の採用比率や女性管理職比率などに係る目標を掲げ、様々な施策をスタートさせています。具体的には、女子大学セミナー拡充による採用強化、女性総合職のフォローアップ推進など、女性活躍を力強くサポートしていく取り組みを進めています。また、女性のキャリアアップを促進するため、社長・役員や部門長との交流会や女性経営者によるキャリア講演会・座談会の開催などにより、多様なロールモデルに触れる機会を提供し、意欲向上と風土醸成に取り組んでいます。これらの実績が評価され、2017年度には「プラチナくるみん認定」、2021年度には「えるぼし」認定の二つ星(3段階のうち2段階目)を厚生労働大臣から取得しました。

また、中期経営計画においても女性活躍の推進を引き続き重要な人材戦略の一つと位置づけ、「女性管理職比率35%」などの高い目標を設定しています。これまで進めてきた諸施策を充実・強化させ、更なる女性活躍推進に注力していきます。

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の概要

計画期間:2022年4月1日から2027年3月31日まで(5年間)

目標 取組み内容
新卒採用女性比率 40%
  • 女子学生向けのインターンシップ実施やセミナー内容の拡充継続
女性管理職比率 35%
  • 女性社員の個別面談や能力開発機会の提供継続、階層別研修の検討
  • 多様なロールモデルに触れる組織横断的な交流機会の提供継続
年次有給休暇取得率 90%
  • 年次有給休暇の計画的取得の意識醸成継続
  • 生産性向上に関する意識醸成、研修実施
男性育児休業取得率 100%
  • 育児休業運用規定の見直し、周知
  • 男性社員の育休取得事例の収集および提供
  • 風土醸成に向けた施策の実施

新卒女性採用の強化~女性社員の働き方を紹介~

芙蓉リースで働く女性社員の姿を学生の皆さんがイメージしやすいように、自社の採用HPにてさまざまな部門で働く女性社員の仕事内容・キャリア・子育てとの両立などについて掲載しています。また、女子学生を集めたイベントへの出展を通し、女子学生の皆さんとのコミュニケーション強化に努めています。

一人ひとりのキャリアプランを支援する3者面談を実施

女性のキャリアプラン支援を目的とし、本人、所属長、人事部の3者間で定期的な面談を実施しています。課題や将来像を踏まえ、個人別のキャリアプランを設計し、一人ひとりの育成を支援しています。また、管理職登用に向けて、マネジメントスキルやリーダーシップなどの外部研修機会を適宜提供し、能力向上・スキルアップに向けて育成を支援しています。

女性社員と管理職の意識変革のための「講演会」を開催

女性社員がこれからのキャリアを考え、設計する機会として、外部講師による「キャリア講演会」を2015年に2回開催しました。2017年以降は講演対象を女性に限定せず、多様な人材が力を発揮できる職場環境づくり狙いとしたセミナーを開催しており、2019年1月には管理職層を対象としたイクボスセミナーを実施しました。また2020年度からは、女性経営者によるキャリア講演会を開催しており、様々なキャリアや仕事への価値観に触れる機会としております。

講演会のテーマと内容

開催期 テーマ

2015年2月

女性が働き続けるということ
~これからのキャリアを考える~

2015年7月

気持ちよく働ける職場づくり

2017年1月

多様性とタイムマネジメント

2019年1月

イクボスセミナー

2021年2月

女性経営者講演会
女性執行役員からキャリアを学ぶ

2021年9月

女性経営者講演会
ヤマトリース株式会社 尾方社長が語るキャリアと仕事について

2022年3月

女性経営者講演会
サッポロホールディングス女性取締役から学ぶ

2022年9月

女性経営者講演会
花王からヒントを得る、自分らしいキャリア形成

2023年3月

D&Iセミナー
コロナ禍から学ぶリーダーシップとCSV経営

2023年9月

D&Iセミナー
サステナビリティとダイバーシティ
~企業の持続的成長のために~

より良い職場環境づくりに向けたワーキンググループ活動(みんな活躍ワーキンググループ)

社員がいきいきと働きやすく、中長期的なキャリアビジョンを描ける職場環境の整備に向けて、2015年1月より6年にわたり、社員参加型の組織「ワーキンググループ」を結成し活動を行いました。討議からは実際、いくつかの制度が実現しました。

例えば、2017年2月から導入した「+Friday(プラスフライデー)」もその一つで、1ヵ月に1回、いずれかの金曜日を選択して早帰りする制度です。2019年4月からは、導入当初に設定した15時を13時に早帰りできるよう制度を拡充しました。また、2017年5月に導入した「選択型時差出勤制度」もワーキンググループの討議を経て、実現しました。これは、通常の勤務時間以外に始業・終業時刻を繰上げ・繰下げした4つの勤務パターンを設定し、育児・介護等の事由だけでなく自身の生活スタイル等により選択することができる制度です。

社員参加型のワーキンググループ活動により議論や検討を行ったことにより、現在の職場環境における制度の充実、浸透・定着化に繋がっています。

活動期 活動テーマ 活動内容

第1期

「育児との両立支援」

  • 次世代法第六期行動計画策定
  • 女性の活躍に資するガイドブックの作成・配布
  • 男性社員の育休取得率向上のための施策検討

第2期

「女性採用」「男性の育休取得推進」「意識啓発」他

  • 女性新卒採用における採用広報ツールの改訂
  • 男性社員の育児休業取得推進施策検討
  • 女性活躍推進の社内浸透・定着に向けた取り組み
  • 次世代法に基づく第六期行動計画「働き方の見直しに資する取り組みの実施」の施策検討

第3期

「就業時間の弾力的な運用」「介護との両立」

  • 「+Friday」のコンセプトとネーミングの検討
  • 選択型時差勤務制度の導入
  • 自律的・能動的な働き方の実現に向けた課題の整理・検討

第4期

「自律的・能動的な働き方の推進」「両立支援・風土改革施策の検討」

  • 現在総務部が試行、検討、実施している働き方の制度について議論
  • 具体的な効率化・生産性向上への打ち手について検討
  • 福利厚生制度

第5期

「コミュニケーションの活性化」「自律的・能動的な働き方の推進」

  • 部を横断したコミュニケーションの活性化施策を検討
  • 働き方改革に資する会議効率化の検討を実施

第6期

「コミュニケーションの活性化」「働きがいのある職場づくり」他

  • 自律的に働き、有給取得率向上のための課題を議論
  • 新本社におけるコミュニケーションエリアの活性化、イベント等の検討
第一期ワーキンググループで作成した「子育て支援ガイドブック」
第二期ワーキンググループで作成した
「みんなで考える職場環境創り資料
(一部抜粋)」
育児支援制度周知リーフレット(一部抜粋)

障がい者雇用

芙蓉リースでは、障がい者雇用にも努めています。

従来から実施してきた中途採用に加え、2015年度から新卒採用も開始しました。採用活動においては、障がいの内容や職務希望などを考慮したうえで、入社後の配属先や担当業務、勤務時間帯などを決定し、能力を発揮しやすい職場環境の整備・配慮に取り組んでいます。障がいをテーマとしたグループ全社員を対象としたeラーニング研修や、部店長向け集合研修などの実施を通じて、職場の理解促進にも努めていきます。

2022年度末時点で、芙蓉リースにおける障がい者雇用率は2.3%となっています。

職場におけるインクルージョン

グループ全社員を対象に、LGBTQや障がい者雇用をテーマとしたeラーニング研修、部門長や役員・人事担当者向け集合研修等を実施することで、職場におけるダイバーシティ&インクルージョンの理解促進を進めています。これらの施策推進の結果、任意団体work with Pride が策定する、職場における性的マイノリティへの取り組みの評価指標「PRIDE指標2022」では、「ブロンズ」を受賞しました。

Work with Pride Bronze 2022

高齢者雇用(定年再雇用)

2013年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法に基づいて、これまでの継続雇用制度を見直し、定年を迎える社員が希望すれば原則として全員満65歳まで働くことができる制度に改正しました。

2022年度末現在、70名の継続雇用者が、債権回収業務や与信判断業務、リース物件のリマーケティング部門など長年培った知識や経験を活かせる分野で活躍しています。