ダイバーシティ&インクルージョンの推進

当社グループでは、人材の多様性が成長の原動力であると考えています。異なる強み、視点や価値観を持ち寄ることから生まれるイノベーションが、新たな価値を生み出し、持続的な成長に繋がります。年齢、性別、国籍、性的指向、性自認、人種、民族、障がい等の有無および採用の形態に関わらず、一人ひとりが能力を最大限発揮し、専門性を高めていけるよう、誰にとっても働きやすく働きがいのある職場を目指し、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進に取り組んでいます。
当社における女性・外国人・中途採用者・男女間賃金格差に係る現状(2024年3月末時点)と目標は、以下のとおりです。
現状 | 目標 | |
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①女性管理職比率 | 32.2% | 35%(2026年度末) |
②外国人管理職登用 | 0名 | 2名程度(2030年度末) |
③中途採用者管理職登用 | 106名 | 現状程度 |
④男女間賃金格差※ | 67.5% | - |
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※男女の賃金格差については、正規社員・非正規社員を合わせた全ての社員において男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を示しています。同一労働の賃金に差はなく、隔地間転勤の有無や総合職・業務職(一般職)等のコース、勤続年数、職務内容、人事評価により賃金差異が生じています。男女の賃金差異に係る主たる要因は、正規労働者において賃金が相対的に高い隔地間転勤有りのコースや管理職の女性比率が低いこと、非正規労働者において管理職経験のある男性社員の嘱託再雇用者が多いことが挙げられます。また、女性社員の新卒採用を積極的に推進していることから、比較的賃金水準の低い若年層において女性の比率が増加したことも要因の一つです。
女性社員の活躍推進
女性がこれまで以上に持てる能力を発揮し、活躍できる環境づくりに向けて
女性の活躍については、生産労働人口の減少や市場の多様化するニーズへの対応といった背景から、当社において経営上の重要課題であると捉えています。優秀な人材確保のため、女性が従来以上に持てる能力を発揮し活躍できる環境づくりに向け、女性の活躍推進に向けた施策に取り組んでおります。2020年度より女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画において、女性社員の採用比率や女性管理職比率などに係る目標を掲げ、様々な施策をスタートさせています。具体的には、女子大学セミナー拡充による採用強化、女性総合職のフォローアップ推進など、女性活躍を力強くサポートしていく取り組みを進めています。また、女性のキャリアアップを促進するため、社長・役員や部門長との交流会や女性経営者によるキャリア講演会・座談会の開催などにより、多様なロールモデルに触れる機会を提供し、意欲向上と風土醸成に取り組んでいます。これらの実績が評価され、2017年度には「プラチナくるみん認定」、2021年度には「えるぼし」認定の二つ星(3段階のうち2段階目)を厚生労働大臣から取得しました。
また、中期経営計画においても女性活躍の推進を引き続き重要な人材戦略の一つと位置づけ、「女性管理職比率35%」などの高い目標を設定しています。これまで進めてきた諸施策を充実・強化させ、更なる女性活躍推進に注力していきます。
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の概要
計画期間:2022年4月1日から2027年3月31日まで(5年間)
目標 | 取組み内容 |
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新卒採用女性比率 40% |
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女性管理職比率 35% |
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年次有給休暇取得率 90% |
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男性育児休業取得率 100% |
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新卒女性採用の強化~女性社員の働き方を紹介~
芙蓉リースで働く女性社員の姿を学生の皆さんがイメージしやすいように、自社の採用HPにてさまざまな部門で働く女性社員の仕事内容・キャリア・子育てとの両立などについて掲載しています。また、女子学生を集めたイベントへの出展を通し、女子学生の皆さんとのコミュニケーション強化に努めています。
一人ひとりのキャリアプランを支援する3者面談を実施
女性のキャリアプラン支援を目的とし、本人、所属長、人事部の3者間で定期的な面談を実施しています。課題や将来像を踏まえ、個人別のキャリアプランを設計し、一人ひとりの育成を支援しています。また、管理職登用に向けて、マネジメントスキルやリーダーシップなどの外部研修機会を適宜提供し、能力向上・スキルアップに向けて育成を支援しています。
女性社員と管理職の意識変革のための「講演会」を開催
女性社員がこれからのキャリアを考え、設計する機会として、外部講師による「キャリア講演会」を2015年に2回開催しました。2017年以降は講演対象を女性に限定せず、多様な人材が力を発揮できる職場環境づくり狙いとしたセミナーを開催しており、2019年1月には管理職層を対象としたイクボスセミナーを実施しました。また2020年度からは、女性経営者によるキャリア講演会を開催しており、様々なキャリアや仕事への価値観に触れる機会としております。
講演会のテーマと内容
開催期 | テーマ |
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2015年2月 |
女性が働き続けるということ |
2015年7月 |
気持ちよく働ける職場づくり |
2017年1月 |
多様性とタイムマネジメント |
2019年1月 |
イクボスセミナー |
2021年2月 |
女性経営者講演会 |
2021年9月 |
女性経営者講演会 |
2022年3月 |
女性経営者講演会 |
2022年9月 |
女性経営者講演会 |
2023年3月 |
D&Iセミナー |
2023年9月 |
D&Iセミナー |
障がい者雇用
芙蓉リースでは、障がい者雇用にも努めています。
従来から実施してきた中途採用に加え、2015年度から新卒採用も開始しました。採用活動においては、障がいの内容や職務希望などを考慮したうえで、入社後の配属先や担当業務、勤務時間帯などを決定し、能力を発揮しやすい職場環境の整備・配慮に取り組んでいます。障がいをテーマとしたグループ全社員を対象としたeラーニング研修や、部店長向け集合研修などの実施を通じて、職場の理解促進にも努めていきます。
2023年度末時点で、芙蓉リースにおける障がい者雇用率は2.5%となっています。
職場におけるインクルージョン
アンコンシャスバイアスに対する理解を深めるために、様々な啓発活動を実施しています。具体的には、LGBTQや障がい者をテーマとしたeラーニング研修、管理職や役員層・人事担当者向けの集合研修をグループ合同で実施し、多様性を尊重し合う職場環境の実現に努めています。その結果、一般社団法人work with Prideが策定する「PRIDE指標2023」では、「シルバー」を受賞しました。

高齢者雇用(定年再雇用)
2013年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法に基づいて、これまでの継続雇用制度を見直し、定年を迎える社員が希望すれば原則として全員満65歳まで働くことができる制度に改正しました。
2023年度末現在、85名の継続雇用者が、債権回収業務や与信判断業務、リース物件のリマーケティング部門など長年培った知識や経験を活かせる分野で活躍しています。