人材育成と登用

人材戦略の基本的な考え方

芙蓉リースグループは「人」が最大の財産と考えており、社員一人ひとり及びその個性を尊重し、社員が「働きがい」「働く意義」を感じながら、仕事を通じて成長し、心身共に充実した生活を実現していくことが大切であると考えます。

そして、社員一人ひとりの成長を促し、才能や能力が最大限発揮されることによって、企業価値の向上と社会価値の創造を同時に実現していくことが、グループの持続的な成長に繋がっていくものと考えております。

当社グループでは、社員一人ひとりに対し、自ら考え積極的に行動し、成長意欲を持った自律した社員であることを求めています。また、社員の成長をサポートし、企業価値の向上に繋げていくため、ダイバーシティを始めとした職場環境の整備を図るとともに人材育成に注力してまいります。

また、芙蓉リースグループの拠点は日本国内及び海外に広がっており、各地での文化の尊重やネットワークの強化、及び雇用の創出に努めるため、現地での雇用と人材登用を推進しています。

事業領域拡大への対応と公正かつ公平な評価の実現

現在の中期経営計画「Frontier Expansion2021」のコアプリンシプルである未知なるビジネス領域を切り拓き、フロンティアの拡大を推進していくなか、事業領域の拡大や戦略分野の強化など、社員一人ひとりの役割・課題が多様化し、高度化している状況です。そのため、事業領域拡大への対応と公正かつ公平な評価を実現するため、2019年7月に人事制度を改定しました。新たな人事制度のコンセプトは、「ゼネラリストをロールモデルとする職能資格を軸とした処遇の枠組みから、職務を軸としたメリハリのある複線的な処遇の枠組みへの転換」と、「長期的な視点で自律的な成長や職務領域の拡大が展望できる枠組みづくり」であり、また、一般職コースを業務職コースに改称し、これまでのロールモデルであった事務課長だけではなく、部門長などのキャリアビジョンも描くことのできる制度としました。社員一人ひとりが自律的にキャリアを描くことができ、多様な分野で担っている役割や職責に相応しい処遇の実現に努めています。

従業員満足度調査の実施

一人ひとりが仕事にやりがいを感じ、日々いきいきと業務にあたれるよう、2018年度から従業員満足度調査の実施を開始しました。2020年度は、国内12社の計2,096人を対象に調査を行い、回答率は95.2%でした。従業員満足度調査は、働きやすさと働く意欲の高さが両立した職場を目指し、対象従業員を拡充しながら毎年実施しています。設問は、職場や仕事に対する満足度や働きがい、ワーク・ライフ・バランスなどに分けられ、5段階で評価が付けられます。調査実施後は、所属部署ごとや性別ごとに集計し分析を行い、働きやすい職場環境の整備に関する制度の拡充や人事施策等に活かしています。

従業員満足度調査の結果

2018年度 2019年度 2020年度
従業員満足度調査に回答した社員数 国内8社 1,490人 国内10社 1,714人 国内12社 2,096人
仕事にやりがいを感じている社員の割合 87.3% 85.8% 85.4%
  • 「従業員満足度調査」における「仕事の満足度」にかかる6つの設問のうち、1問でも4以上(5段階評価中)をつけた従業員の割合

多様性の確保に向けた人材育成・社内環境整備に関する方針

芙蓉リースグループでは、ステークホルダーの求めるニーズが日々刻々と変化、多様化、高度化している中、多様な社員一人ひとりが自身に与えられたミッションを実現するためには「自ら考え、正しい選択をする」チカラが必要であると考えており、このチカラを養成するため職場でのOJTに加え、法務、税務・会計、金融、財務分析、商品知識や思考系ビジネススキルなどの集合研修を幅広い階層で開催しております。

また芙蓉リースグループでは、多様な社員一人ひとりの成果と能力開発や役割課題の実現に向けた努力を公平かつ公正に評価することを評価制度の基本的な考え方としています。評価者からのフィードバックを通じて強みや課題を明確にし、新たな課題を設定することを社員の成長に繋げている他、自律的な成長やチャレンジを促すための「ジョブ公募制度」や「ジョブFA制度」も導入し、社員のキャリアプランの実現を支援しています。

人的資本への投資

芙蓉リースグループは従業員の処遇と育成面を軸として人的資本への投資を行っております。従業員の処遇については、業界を取り巻く環境やその時々の業績、世間・同業他社の処遇水準等も含めて幅広く考慮した上で、当社の体力に応じ安定的かつ着実に向上を図っております。また従業員の育成については、「自ら考え、正しい選択をする」チカラを育成するため、職場でのOJTに加え、幅広いテーマでの研修の実施と自己啓発の奨励に努めるともに、海外現地法人へのトレーニー派遣によるグローバル人材の育成、語学・ビジネススクールへの通学支援による社員の主体性と意欲を応援する取り組みに注力しております。

当社における処遇面及び育成面の実績(2021年11月末現在)は、以下のとおりです。

  • 1.
    処遇面の実績
    • 従業員平均給与:868万円
  • 2.
    育成面の実績
    • 研修関係費:85百万円
    • 海外トレーニーの派遣:5名
    • 教育目的の国内研修派遣(出向含む):13名

自律型人材の育成

社員一人ひとりがプロフェッショナリティーを追求し自発的に能力開発に取り組むことを重視し、eラーニングや語学スクール・ビジネススクールへの通学支援等、多様な自己啓発メニューを用意しています。2021年度は「+Fridayセミナー」を新設。
最新ビジネス情報や一般教養・健康など幅広いテーマを扱い、年齢や職位を問わず、社員が余暇の時間を利用して自ら学ぶ習慣を促進することを狙いとしています。コロナ禍で研修の集合開催が難しい場合は、オンライン研修や研修動画のオンデマンド視聴により、学ぶ機会を絶やさない環境を構築しています。2020年度の教育・研修時間は社員一人当たり平均30.3時間となりました。

  • 「+Fridayセミナー」とは、社員が毎月1回、任意の金曜を選択して午後早帰りする「+Friday(プラス・フライデー)」等で生まれる時間に“学ぶ”機会を提供する金曜午後の不定期開催セミナーです。

2017年度から芙蓉リースグループ合同で「新入社員導入研修」をはじめ「キャリア」や「マネジメント」等ビジネススキル研修を実施しています。中期経営計画に掲げる「グループシナジーの追求」の基盤として、各社の事業理解やカルチャーの共有に資する機会となっています。2020年度は10研修にグループ合計で約350人が参加しました。

熱心に研修課題に取り組む若手社員
(集合研修の際はマスク着用のうえ
距離を取って研修を行っています)

指導・育成の強化にむけた取り組み

“自ら考え、判断し、行動する”チカラを養うための指導・育成強化と次の世代に向けた人材育成を組織として継承していくことを目的として、2019年度下期からマネジメント職を対象にコーチング研修を導入しております。約半年にわたる研修と実践のサイクルを経て、修了者には社内資格として「コーチング資格」を付与しています。ティーチングに加え、コーチングによる指導・育成を通して社員一人ひとりの成長を促し、多様性ある才能や能力が最大限発揮される組織を目指しています。

自己申告制度

社員の自律的かつ継続的な能力開発の推進を図るため、「自己申告制度」を設けています。社員は、「自己申告書兼キャリア開発表」を通じて、「どのような能力の向上や職務領域の拡大が図れたのか」、自身の成長のために「どのような自己啓発に取り組み、今後どのような分野で経験を積んでいきたいのか」を、年1回、会社に申告します。会社は、この申告内容をもとに、一人ひとりのキャリア形成の考えを把握し、人事施策に反映させています。

また、これまでに受講した教育諸制度の受講状況を社員一人ひとりに還元し、自己啓発諸制度の自発的な活用を促進しています。

社内公募制度

米国(NY)に派遣しているトレーニー(当時)
中国に派遣しているトレーニー(当時)

自発的なキャリア形成を支援する「トレーニー制度」「社内公募制度」を設けています。更に2018年4月から自身のやりたい仕事にチャレンジできる「ジョブ公募制度」、2021年7月には「ジョブFA制度」を導入・開始しています。

「トレーニー制度」では、海外トレーニーのほか、与信判断、航空機リースなどの各部門で制度を適用しています。

海外トレーニーは、米国や香港にある当社のグループ会社や、取引のある金融機関の海外支店に9名程度を年間で派遣し、現地で日常業務に携わることで、国際金融取引の基礎知識や語学力の向上をめざしています。当社は、中期経営計画の戦略分野の一つとして「海外」を設定し、今後取引先と連携した環境・エネルギー事業や不動産リースなどを拡大するとともに、海外ネットワークの強化を図っています。また、各事業に不可欠な業務においてもトレーニー制度を設けることで、制度を活用し経験を積んだ人材による事業強化を期待しています。

「ジョブ公募制度」は、社員一人ひとりが自律的に自身の知識やスキルを高め、成長していく機会提供の枠組みとして導入しました。公募ポストとしては、部店長・関連会社社長・専門営業部・審査部門などを対象とし、実施しています。

「ジョブFA制度」は、一定の要件を満たす社員が自身の希望する部署へ異動することを原則可能とすることで、継続して高いモチベーションを維持していくための枠組みとして導入しました。

社内公募制度

社員の就労や能力開発に関するニーズの多様化に応えるために、業務職から総合職、あるいは総合職から業務職への転換を図る「コース転換制度」を設けています。2011年4月から2021年7月までに13名がこの制度を利用して、新しいフィールドで活躍しています。

正社員チャレンジ制度

能力や意欲の高い契約社員のさらなる能力開発および職務領域の拡大を図るため、一定の要件を満たす契約社員を正社員に登用する制度を2014年4月に新たに制定しました。

制度制定後、2021年4月までの期間で計12名の契約社員が正社員に登用され、管理部門や営業事務の分野で活躍しています。