働きやすい職場環境の整備

基本的な考え方

芙蓉リースグループは、社員が健康で安全にいきいきと働ける職場環境を整えることが、組織を活性化させ、生産性の向上に繋がるものと考えています。そのために、全ての社員が自律的にワーク・ライフ・バランスの実現に取り組み、ワークとライフ双方のクオリティ(健康の維持・増進、知識・見聞の拡大、自己啓発など)を高めることのできる「働きやすい職場づくり」を進めています。

子育て支援や介護支援はもとより、2014年度から全社の課題として“働き方改革”に取り組んでおり、2020年度は、時間単位年休の導入やテレワーク勤務規程制定によりさらなる柔軟な働き方を可能とし、2022年度には時差出勤制度の導入といった施策を推進するなど、時代の要請に合わせた取り組みを進めていきます。

2017年度には、社員一人ひとりが自身のライフスタイルに応じて自律的・能動的に働き方を見直し、〝やりがい〟や〝チャレンジ精神〟を持ちながら、家庭と仕事の両立を実現できる職場環境・風土づくりをめざすため、第7期次世代育成行動計画(2017年4月~2022年3月)を策定しました。第7期行動計画の終了後である現在は、本行動計画における取り組みを更に推進し、数値目標の達成を目指すとともに、各種制度の積極的な活用による社員の多様な働き方の浸透、自律的なワーク・ライフ・バランスの実現に繋げています。

働きやすい職場整備に向けた主な取り組み

  • 自律的・能動的な働き方の推進
  • 男性社員の育児参画の推進
  • 総労働時間の削減
  • 多様なキャリア設計の推進

数値目標および実績(芙蓉リース単体)

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2026年度目標
年次有給休暇取得率 68.0% 68.4% 66.3% 72.0% 82.3% 93.5% 90%
以上
男性社員の育児休業等の取得率 90.0% 90.5% 90.5% 78.6% 110% 100% 100%
以上
プラスフライデー取得率※ - - - - 89.4% 89.0% -
  • 年度末所属の社員(期中休職、退職、中途採用者は除く)のうち、年間1回以上取得した人数割合。プラスフライデー制度のない出向先・海外現法勤務者は除く。

主な諸制度及び福利厚生

社員の安定した生活やワーク・ライフ・バランスをサポートする制度として、次のような各種制度を整備し、職場の理解と共に積極的な制度の活用を推進しています。

名称 制度内容
産前・産後休暇 女性従業員に限り、出産予定日6週間前、出産後8週間休業取得可能(有給休暇扱い)な制度。(関連法案では産前・産後休業中の賃金の取り扱いに対する定めは無く、法定以上の取り組み)
配偶者出産時休暇 配偶者出産時に3日間の有給休暇取得が可能。(関連法令では配偶者出産時休暇に対する定めは無く、法定以上の取り組み)
子育て休暇 育児休業取得時に5日間(出生時育児休業取得の場合は合計10日間)有給休暇とすることができる制度
看護休暇 小学校未就学児の子の看護が必要なときに休暇取得できる制度(子ども1人につき1事業年度で5日)
介護休暇 要介護状態にある家族1人につき1事業年度最大5日休暇を取得できる制度
勤務時間短縮制度 小学校3年生終了まで勤務時間を短縮できる制度
時差出勤制度 7:00~11:00の間に業務を開始し、そこから7時間20分勤務とする制度
ジョブリターン制度 結婚、妊娠、出産、育児、配偶者の転勤および介護等を事由とした退職後、本人の希望があれば復職できる制度
テレワーク勤務制度 テレワーク勤務を希望する社員のうち、所属長がテレワーク勤務可と認めた場合は、自宅または自宅に準ずる場所において終日勤務することができる制度
従業員持株会 芙蓉リース株式会社の正社員を対象に、社員が自社株式を購入・保有し奨励金や配当金等の便益を得られる制度

子育て支援にかかる取り組み

2005年に次世代育成支援対策推進法が施行されて以来、同法に基づき「一般事業主行動計画」を策定し、次世代育成支援のための労働環境の整備に取り組んできました。その結果、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を達成し、仕事と家庭の両立支援に取り組んでいる企業として、2007年度、2009年度、2011年度、2013年度、2015年度に引き続き、2017年度に東京労働局から6回目の「基準適合一般事業主」の認定を受け、厚生労働省の「次世代認定(くるみんマーク)」の6つ星マークを取得しました。

また、2017年度は、くるみん認定企業のうち、より高い水準の取り組みを行った企業に与えられる「特例認定(プラチナくるみん)」を受けました。

2018年度は、イクボスセミナーの実施や管理職によるイクボス宣言、そしてイクボス企業同盟への参画といった意識改革を進め、2019年度は、男性社員が育児休業をより取得しやすいよう諸規定の改定等を実施、そして2020年度からは男性の育休取得を必須としました(2022年度男性社員の育児休業取得率は100%)。今後も、男性社員の育児参画の積極推進を行うと同時に、さらなる男性育休取得率向上を目指します。

プラチナくるみんマーク

社員の声:DX・マーケティング戦略部 上草光洋

「育児関連制度を利用して、子育てにも奮闘しています」

妻の出産時に「配偶者出産時休暇」、里帰り出産から自宅に戻ってくるタイミングで「子育て休暇」と2回の特別休暇を取得しました。会社として男性社員の育児休暇取得を推奨してくれており、上司や同僚の理解もあったので、休暇中は安心して子育てに専念することができました。このほかに出産祝いとして育児グッズがもらえる制度もあり、社員の子育てを応援してくれていると感じます。今後も時差出勤などの制度を利用して、効率的に働きながら、家族との時間も大切にしていきたいと考えています。

妻と協力しながら、初めての子育てに奮闘中です

介護支援にかかる取り組み

今後多くの社員が関わることが予想される介護への不安払拭を目的に2018年1月に「介護セミナー」を開催し、170名を超える社員が仕事と介護の両立について学びました。また、介護について各種情報を提供し、介護に向き合う社員を支援しています。

“働き方改革”の推進

リフレッシュデー

毎週1回各人で設定する「リフレッシュデー(ノー残業デー)」を、2022年度も引き続き実施しています。

+Friday(プラスフライデー)

社員一人ひとりの働き方を見直すことを後押しするため、2017年2月から、1カ月に1回、いずれかの金曜日を選択して午前のみ勤務し昼に早帰りする制度「+Friday(プラスフライデー)」を導入しました。2022年度の利用者は89.0%にも上り、働きやすさを促進するとともに、それぞれが職場の外での知識や経験を増やすことで、多様なアイディアが業務に反映される環境づくりを目指しています。

社員の声: ICTソリューション営業部 星野 容子

「仕事とプライベートのメリハリをつける良い機会になっています」

「+Friday」の取得でできた時間は、趣味の映画を見に行ったり、平日が休みの夫と予定を合わせて2人で出かけたりする機会として使っています。以前は仕事と家事の両立に悩むこともありましたが、1カ月に1回でも自分の自由な時間を確保できることで、気持ちに余裕が持て、翌週以降の仕事へのモチベーションにもつながっています。今後は趣味だけでなく、習い事に行くなどして、さらにこの制度を活用していきたいと思っています。

午後の時間を使ってリフレッシュしています

時差出勤制度(旧:選択型時差出勤制度)

社員一人ひとりに働く時間や仕事の管理に自己裁量を求める“自律的・能動的な働き方”への転換を後押しする制度を新設しました。育児・介護等の事由だけでなく自身の生活スタイル等によって、通常の勤務時間以外に始業・終業時刻を繰上げ・繰下げした4つの勤務パターンから選択できる「選択型時差出勤制度」や、「企画業務型裁量労働制」を、それぞれ2017年5月から導入・実施しています。2022年度からは「選択型時差出勤制度」を「時差出勤制度」に更新。7:00~11:00の間に業務を開始し、そこから7時間20分勤務とする、更に柔軟な制度としています。

テレワーク勤務制度

自律的・能動的な働き方を目的に21年4月からテレワーク勤務制度を導入しています。テレワークを希望する社員が、テレワークにて生産性向上や業務効率化を期待できる、能動的・自律的に働くことが可能と上長が判断した場合にテレワークを行う事ができます。

有給休暇取得率向上

当社グループは有給休暇取得率の向上に向けて、2011年度には「夏季・冬季の連続休暇取得奨励制度」、2016年度には特に年休取得率が低い総合職の取得率向上をめざした「5日間連続年休取得制度」を導入する等の施策を推進してきました。さらに2021年度からは、週末と祝日に挟まれた1~2営業日を休暇取得することで4~5連休の取得機会を増やし仕事と休日のメリハリをつけた働き方を促す為の「ブリッジ休暇」を推奨しています。

その結果、2022年度の有給休暇取得率(芙蓉リース単体)は93.5%となりました。

中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」では、有給休暇取得率(芙蓉リース単体)を2026年度に90%以上に向上させることを目標としています。目標達成に向けて、今後も年次有給休暇の計画的取得に関する意識の醸成を継続していきます。

エンゲージメント

芙蓉リースグループでは、エンゲージメントを「社員一人ひとりが、会社の成長と自身の成長を結び付け、お互いが成長をすることに対して貢献する関係」と定義し、従業員に対する意識調査にてエンゲージメント指数(2021年度までは、仕事にやりがいを感じている社員の割合)を計測し、その指数動向を把握しています。

2022年度は、国内13社の計2,753人を対象に意識調査を行い、回答率は93.5%でした。設問は、職場や仕事に対する満足度や働きがい、ワーク・ライフ・バランスなどに分けられ、5段階で評価が付けられます。調査実施後は、所属部署ごとや性別ごとに集計し分析を行い、働きやすい職場環境の整備に関する制度の拡充や人事施策等に活かしています。

従業員意識調査の結果

2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
従業員意識度調査に回答した社員数・割合 国内8社 1,490人 国内10社 1,714人(97.7%) 国内12社 2,096人(95.2%) 国内12社 2,051人(94.0%) 国内13社 2,575人(93.5%)
仕事にやりがいを感じている社員の割合 87.3% 85.8% 85.4% 85.9% -
エンゲージメント指標向上率 - - - 3.48 3.48
  • 従業員意識調査において、芙蓉リースグループの定義するエンゲージメント(社員一人ひとりが、会社の成長と自身の成長を結び付け、お互いが成長をすることに対して貢献する関係)を表す8設問(5段階評価)を抽出し、平均値を計測。